癌の原因 第14回

 

=癌の原因 第14回=
 例えば1980年代以前には胃癌の患者が非常に多く、癌といえば胃癌というイメージがあった。しかし肉類を主体とした欧米型の食生活が当たり前になり、大腸癌や乳癌などの欧米各国に多い癌が日本でも増えた。いってみれば、文明国の癌が多く発生するようになった。
また、戦後の高度成長期で急速に進んだ大気汚染や、モーレツ社員という言葉に代表されるような、職場での多忙や人間関係によるストレスなどの生活環境の変化も、癌の増加に影響しているかもしれない。さらに。戦後の食生活の変化や高度成長期で急速に進んだ大気汚染、職場での多忙や人間関係によるストレスなど生活環境の変化なども影響しているかも知れない。さらに高齢者が増えたということでもある。
長年使っていれば胃や腸などの細胞が消耗して傷み、それだけ癌になりやすくなる。高齢化は癌の大きな原因の一つである。
一言で言えば癌は「遺伝子の病気」である。ここでいう「遺伝子の病気」という意味は、何らかの原因で遺伝子が傷ついて癌になる、つまり遺伝子そのものが障害を受けて癌を発生させる、ということである。すべての人間の細胞の中には、癌遺伝子と癌抑制遺伝子とがあり、これを癌関連遺伝子という。
これらの癌関連遺伝子は、どのような原因で傷つくのだろうか。これには、三つの原因が考えられる。1)生活環境、2)老化、3)遺伝、である。この中で一番多いのは、食生活を含めた生活環境がもたらすものであり、全体の6割を占める。
一部抜粋変更加筆
[参考文献]『がん』磨伊正義(医学博士) 2008 悠飛社

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